2011年5月6日金曜日

久々に明るい雰囲気漂う日本株市場 投資は初心貫徹が「成功のポイント」だ

■波に乗って予定通り降りる? 

 昨年10月末から現在までのところ日本株が着実に切り返しているようです。
 外国株の堅調さに支えられて、引き続きハロウィン戦略(10月末に株式に投資して春先に手仕舞う)あるいは半年投資戦略(秋から春までの半年間だけ日本株に投資する戦略)が有効である可能性を考えるのであれば、相場の調子が良さそう
な局面で少額?レバレッジ*?損失が投資金額に限定(手数料別)というeワラントの特徴を活かした順張り投資が有効となる可能性があります。

■久々にちょっと明るい雰囲気か? 

 毎日相場の値動きを気に掛けている市場参加者の心理状態は、私見ながら、概ね経済紙のトーンに近いものがあるように思われます。

 これを注意深く読み
ながら投資タイミングを図るとすれば、ちょっと前までの「真っ暗」から「ちょっと希望が持てるかも」に変わってきている現在のタイミングは、順張りの買い戦略に適している可能性があると考えられます。

■個別株の選別は数か月限定の投資期間では難しいかも

 日本国内だけでも税制改正法案が成立するかどうか分からない状況にあり、仮に修 rmt CABAL
正が加えられれば企業業績への影響もセクターによって大きく異なってくる可能性があります。

 また、環境や金融に関する世界的な規制の方向も定まっているとはいいがたく、米国、欧州、中国、インドなどの経済政策や景気の状況も個別企業レベルでは異なったインパクトが生じるものと考えられます。

 当然、すべての市場参加者が同じ状況に
あることを考えれば、投資し難い状況だからこそ丹念に個別株の投資機会を見つけることができるはず、という逆説的な見方もできます。

 しかしながら、仮に「春先まで」と期間を限定して投資対象を考えるのであれば、日経平均やTOPIXに残存期間が長めのeワラントコールで少額で投資するという手法の方が取り組みやすいのではないかと思われます。


■初心貫徹が成功のポイント? 

 仮に予想したとおりに4月頃までに日本株が大きく戻していても、または予想が外れて下落していても、ポイントは予定通り手仕舞うことにあると個人的には考えています。

 多くの場合、前者であれば「まだ上がる」と手仕舞いのタイミングが早すぎるように思われ、後者であれば「今年はこれから上が
りそうだ」と新たな展開を願望半分で考えてしまいがちです。

 ただ、私見ではありますが、例えば投資をはじめた理由が「ハロウィン戦略」であれば、情勢に大きな変化があった場合においても一旦予定通り手仕舞ってから次の展開を考えるほうが良い結果となる可能性が高いように思われます。

 次に、相場で勝つために「常識」を疑ってみまし
ょう。「常識だとこれ」と考えているうちは投資はうまく行かないことが多いのです。

■常識そのもののリスク

「常識だとこれ」と考えているうちは投資はうまく行きません。パフォーマンスを上げるには、自分が間違えるリスクを常に意識して手を打っておくことが必要です。

「新興国経済はこれから○○年は高成長が続く」
「量的
緩和の続く米ドルはさらに下がっていく」
「少子高齢化が続く日本株は上がらない」

 仮に、上記のようなコンセンサスがある種の「常識」として市場に広まっているとします。これらに沿って投資プランを立てるのであれば、「新興国株が下がれば買い」、「米ドルが上がればショート」、「日本株が上がれば売り」という戦略が「合理的」ということ
になるかもしれません。

 一方、市場コンセンサスに従って投資し続けていると、いずれ大きな損失を蒙る可能性があることも経験則として知られています。

■投資の常識に関する3つの注意点

 あくまで私見ですが、「投資の常識」に関しては、以下の3つの点を念頭におい
ておく必要があると考えています。

●投資の常識は
普遍的ではないかも? 

 1990年初頭の日本の不動産?株バブル期には「地価は下がらない」、「日本株は持ち合いが多いので実質株式は少なく割高ではない」、「ファイナンス銘柄の株価は上がるのが当然」、「国策銘柄に売り無し」、「大きな銀行は潰れない」といったことが半ば常識となっていたように思われます。

 また、ITバブル期には「
インターネット株は従来の尺度では測れない無限の可能性がある」、直近の世界同時バブルでは「もう不況は来ない時代を迎えた」などとも考えられていました。

 これらは「バブルは破裂するまでバブルではない」ということと基本的に同じであるように思われます。つまり、後で考えてみれば無理な話だと当然わかることも、バブルの最中には常識に思え
てしまう可能性があるのではないでしょうか? 

●数十年単位でおかしい状態が続くこともある

 仮に、株バブルの初期でそれに気が付いて、株式をショートしても利益を得られるとは限りません。過去の事例では、おかしいと思えるような状況でも数年から数十年継続することもありえます。

 同様に「将来が真っ暗な某通貨が買われるの
はおかしい」、「某国の経済体制と政治体制は矛盾していて、いずれ破綻する」と思えても、数年?数十年間も、その「おかしい」状況が続くかもしれません。

●投資理論自体が変遷する? 

 投資理論の黎明期には、株式は配当利回りでしか評価されないということもあったようです。その後に1株あたりの利益との関係を見るPERとなり、次第に、
それに減価償却を割り戻したり、利益の成長率を考慮したり、と様々な評価基準へと変遷してきました。

 また、土地や子会社株式などの資産価値を考慮した1株あたりの純資産だけが重視された時期もあったように思われます。一方、多くのプロ投資家に用いられてきたアセットアロケーションと定期的なリバランスという手法も、最近では問題点が指摘され
始めているようです。

 つまり、投資理論自体にも流行がある可能性が考えられ、その投資理論に基づいた「投資の常識」は普遍的なものでは無い可能性があると個人的には考えています。

■投資に活かすには

 仮に上記のように、「投資の常識は普遍的ではない」、「数十年単位でおかしい状態が続くこともある」、「投資理論自体も変
遷する」といった可能性を考えるのであれば、どのような投資判断も「正しい」かどうかは不透明で頼りないものであり、仮に長期的に正しくとも利益を生まないかもしれません。

 そこで、自衛策を考えるのであれば、端的にいえば「間違える可能性を考慮して投資する」ということになるように思われます。具体的には、以下の様な対応が有効なのではな
いかと、個人的には考えています。

?特定の投資対象(国、資産クラス)や投資シナリオに集中投資をしない
?「常識」に特に注意する
?クラッシュに備えて投資スタイルを意図的に分散する
?損切りルールを守る
?簡単に儲かると思ったら、逆にポジションを手仕舞ってキャッシュを増やす

 eワラント及びニアピンeワラントの手数
料及びリスクについて、こちらをご確認ください。


(土居 雅紹)

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引用元:ラテール rmt

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